水田除草

水田除草に興味を持ち「ブラシローラー型水田除草ロボット」の試作と実験を行っています。   農業経験の無い素人の私が見聞きした田圃の話も書いてみます。

要求事項

ブラシローラー型水田除草ロボット

 ブラシローラー型水田除草ロボットについて整理しておきたいと思います。
現時点で、「ブラシローラー型水田除草ロボット」=「ホバーボードの提案」です。

展示・説明会用のパネルにまとめています。
こちらから各展示パネルのリンクをご覧下さい。  → チラシと展示パネル  

最新のパンフレットはこちら → パンフレット 2014 

最新の実験の様子(動画あり)はこちらから →
                 2015除草試験 インデックス


昨年の様子はこちら →  2014 走行試験 インデックス 

                 2014 除草試験インデックス 


「ブラシローラー型水田除草ロボット」と言う呼称は、私自身、最初から使っていた訳ではありません。 「ブログ立ち上げ」に始まる、このブログの過程で、次第に呼称が固まってきたと言うのが実情です。

田圃の除草作業に苦慮している有機農家さんに注目し、有名な「アイガモロボット」に刺激を受けて農家さんの話を聞く機会を得ました。 農家さんの話を参考に、チェーン除草竹ぼうきによる除草をWebで見たり、現場で活躍する中耕除草機からもヒントを得て、「最初の試作」に始まるブラシローラー型と言う提案にたどり着きました。

ブロック図とFAQ」に示すように、マイコン制御された多数のモーターが、きめ細かくブラシローラーを動かし、柔軟な除草作業を行います。 LANカメラを搭載し、リアルタイムに田圃の画像を提供するなど、拡張機能も提供したいと考えています。

「可能性がある」と言う農家さんの言葉に励まされて試作実験の結果、機械の重量をホバーボードに預けることで、条間(稲列)に拘束されず田圃の中を縦横斜めに走行(除草)可能と言う新規性と、稲へのダメージを減じて深水にも対応できる優位性を実現出来る(と考える)アイディアに至っています。
また、「歩行型ブラシローラー」は、小規模の田圃等で手軽に使いたいと言うご要望にお応えします。

現時点で「ブラシローラー型水田除草ロボット」は「ホバーボードの提案」に書いた構想そのものです。

ブログの中で書いてきた設計上の要求事項を盛り込んで商品化を目指します。

<<< 要求事項 >>>
1.稲列に拘束されない。            基本設計で実現
2.製品の都合で田圃の水位を制限しない。 基本設計で実現
3.創意工夫を支援する為、改造容易。    今後の設計課題
4.誰にでも使える。               今後の設計課題

ホバー斜













次の記事でも紹介しています。
・ 初期除草に特化した水田除草ロボット
・ 省エネ水田除草機
・ 電気仕掛けの竹ぼうき
・ これって農業機械?


ブログ、水田除草は
ブラシローラー型水田除草システムの開発に挑戦しています


合鴨農法

 ロボットではなく生きたアイガモの方です。 お話しを聞かせて頂いた農家さんの中に、アイガモ農法を長く続けていた方がいらっしゃいました。 残念がら今は機械除草と手取り除草、そして数々の抑草手段です。

「アイガモは一番良い」とおっしゃいます。 雑草は(出芽直後のものを)食べたり、踏みつけたり、泳ぎ回ることで田圃を濁して遮光して抑草し稲の根に酸素を供給してくれる、虫を食べてくれる。 一方で害敵から守ってあげたり、寒い時期には専用のハウスで保温してあげる。 除草期間が終わると田圃に出さず、餌を与えて育てる。

楽しそうにアイガモの話を聞かせてくれます。

10aに15羽程必要で、1haで150羽必要だそうです。 最盛期2千羽を放育していたそうです。 飼育用のビニールハウスの地面に出撃、帰還用の穴を掘って扉を取り付けた写真を見せてくれました。

大きく育ったアイガモは稲を倒すので田圃に入れられないそうです。 以前はアイガモが売れたが、今は売れなくなってしまったそうです。
売れる合鴨に育てる為、合鴨にお米を食べさせて出荷する方もいらっしゃるそうです。 販路を確保出来れば米より儲かると聞きましたが、需要も限られ大規模飼育の実績は無いようです。

  環境生態学研究室
  http://hp.brs.nihon-u.ac.jp/~asano/

みちのく田吾作会のあいがも農法


別の農家さんが教えてくれました。

「犬だって、なつく人と、なつかない人が居る。 自分にアイガモはなつかない」

って解かり易~い! (笑)


誰にでもなつく機械にしなければ・・・

誰でも使えると言うのも大事な要求事項だと思います。

有効な提案を行います。


ブログ「水田除草」はブラシローラーによる水田除草ロボット開発に挑戦しています


竹ぼうきで水田除草

 昨年、初期除草は竹ぼうきでも出来ると教わりました。 庭を掃くように除草するそうです。 広い田圃を竹ぼうき1本で除草するのは大変だと思いました。

確かにWebで調べると、ご夫婦揃って竹ぼうきを持ち、隈なく掃いて(除草して)いる動画を見ました。 一株づつ株の周りを掃き清めるように、それでいて手際よく作業をしていました。

昨年、調べた時に竹ぼうきを分解して、一列に薄く均一に並べて板で止め、先端を切りそろえたものを引いて歩く方法を見つけました。 その時のページが見つからず、探しているとなんと溝切り機に取り付けてエンジンの力で「竹ぼうき除草」をしている様子を紹介していました。 自作しています。

内山農産スタッフブログ【チカの気ままな日記】
http://www.uchiyama-nosan.com/chikablog/

 竹ぼうきで水田除草器を作ろう!
 http://www.uchiyama-nosan.com/chikablog/2010/06/post-628.html

 竹ぼうきで除草
 http://www.uchiyama-nosan.com/chikablog/2011/06/post-710.html

 竹ぼうき除草の動画
 http://www.uchiyama-nosan.com/chikablog/2011/06/post-721.html


とても良いアイディアだと思います。 溝切り機の動輪と人が歩く都合で条間に拘束されますが、作用部(竹ぼうき)自体は条間(稲列)に拘束されません。 チェーン除草と共通する特徴で、農家さんが欲しがっている機能がそこにあるんだと思います。 製品に盛り込むべき要求事項だと思います。

それにしてもチェーン除草と言い、竹ぼうき除草と言い、必要な物は何でも作っちゃうんですね。
凄いと思います。

ビニールハウスようの資材を使って作る、ビニペット除草器と言うのもあるようです。

コバタケファームの自給日記 チェーン除草機を作りました
http://kobatakefarm.blog27.fc2.com/blog-entry-63.html

コバタケファームの自給日記 田植え3日目
http://kobatakefarm.blog27.fc2.com/blog-entry-69.html#cm


私は発展形として「ブラシローラーの提案」を行っています。


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株間の除草品質

 写真は条間に特化した中耕除草機と同じタイプの除草機を使った田圃です。

SBCA0028





























撮影目的からして違いが判りやすい場所を狙っているので田圃全体が写真と同じ状態ではありませんが、条間と株間で除草効果が異なり、株間に雑草が多いことが判ると思います。 

 また、既に2回目の除草をした後だと思いますが、株間に比べて条間が低く(深く)なっているのが判ると思います。 機械除草の為に水位を下げているので、株間では所々水面の上に土が出ています。 これがまた雑草の生長を助長させるそうです。

株間と条間で紹介したような株間の除草機能を持つ除草機でも、この写真のように稲が小さい間は株間除草の機構を稲から遠ざけて使う為、本来の株間除草品質を発揮出来ないそうです。 株間除草の機構は稲列を左右から挟むように設置されている為、株間除草の機構を稲に近づけ過ぎると、どんなに慎重に除草機を操作しても、稲列をトレースしきれず稲に重大ななダメージを与えることがあるようです。 株間と条間の段差についても同様に悩ましいところのようです。

雑草は小さいうちに駆除したいのに、稲の生育を待たなくてはならないと言うジレンマを抱え、有機資材等の手段を使って様々な工夫で対策していると言うところだと思います。

機械で全て解決とは行きませんが、株間の除草品質を向上させ、水位を下げなくても(深水でも)使える除草機を提供できれば雑草との戦いに余裕を提供することが出来るように思うのですが・・・これも大事な要求事項だと思います。

有効な提案が出来ると考えています。


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改造

 写真は2年続けてお話を聞かせてもらっている有機農家さんの除草機です。

SBCA0023


















手前に見える2つのボートに立って、ハンドルを握って運転します。 動輪の向こうに見える除草機構で株間と条間を除草します。 やはり株間用と条間用、2種類の作用部が交互に並んでいます。 田圃の端まで行って向きを変えるときには、写真手前のボートから一旦降りて、ボートを跳ね上げ、ハンドルを引き下げることで除草機構を持ち上げて、歩いて旋回します。 除草機を復路のスタート地点に移動したら、旋回中に5株程度倒れた稲を手で直し、再びボートに立って反対側まで走らせます。 エンジンで動輪を回して進むので歩行型とは比べ物にならない程労力を軽減できるそうです。 また、乗用型に比べて旋回時に稲に与えるダメージが小さく、都度手直しが出来る点も長所のようです。

 この除草機その物は手に入りません。 除草機構部、動輪とエンジンの部分、上げ下ろし機能のあるボート部分、各々特色のある除草機を購入し、良いところを組み合わせてご自身が作ったもので、長年愛用しているそうです。 除草期間の直前にお邪魔するピカピカに手入れされた機械を見ることが出来ます。

 稲作、土作、病気や害虫への対処、微生物、有機資材、農機具の手入れは勿論、財務管理などなど100の仕事をこなすからお百姓さんなんだと言いますが、今は機械の改造やら販路開拓、直販、インターネットを使ったコミュニケーションなど諸々増えて二百姓さん位になっているのかな・・・とにかく凄いです。

 喜ばれる機械を作ってお役に立ちたいものです。
何を作っても必ずどこかを改造して使うんだろうな~(笑) 改造容易と言うのも要求事項か?

出来るだけ、このブログの提案に盛り込みます。


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