水田除草

水田除草に興味を持ち「ブラシローラー型水田除草ロボット」の試作と実験を行っています。   農業経験の無い素人の私が見聞きした田圃の話も書いてみます。

スリップ

2014 走行試験 インデックス

 今年は除草試験が終わった後も、稲を植えずに湛水状態を保った試験区で走行試験を繰り返しています。

下の写真は、4つのブラシローラーを2つづつ2組に分けて、各組の回転速度を交互に変えてスリップ量を増やす実験の様子です。

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エンコーダー付きのモーターに交換して配線し、ファームウェアを修正して実験にこぎつけました。 まだ、進行方向を修正しながらのスリップ運転は実現していませんが、直進時には交互に早く回る様子が確認できます。



ブラシローラーが深く挿し込まれると回転速度差が小さくなります。 挿し込み深さを自動調整する機構を試作するまでは、味見と言ったところです。

周囲の田んぼは稲穂を垂れて収穫が近づいています。 この試験区は間もなく水が止まって湛水状態を保てなくなりますが、冬季湛水も可能な試験区に移動して走行試験を続ける予定です。


この記事は、走行試験関連記事のインデックスを兼ねることにします。
関連記事はこちら ↓

RTK-GPSを搭載して走行試験 
ロボット除草機のノイズや振動の影響を確かめるために、機材を載せて走行しました。 GPS受信機や基準局との交信、測位精度に対する影響は小さいようで、ホッとしました。




この記事は「攻めの農林水産業の実現に向けた革新的技術緊急展開事業(うち産学の英知を結集した革新的な技術体系の確立)」に採択された「秋田式水田ロボット除草機の実用化と実証試験」に係る活動又は成果についてお知らせしています。



ブログ「水田除草」はブラシローラー型水田除草ロボット開発に挑戦しています。




2014 除草試験 4

4回目(移植16日目)の除草試験の様子です。
雨天決行です。 少々の雨で試験日程を変更することは出来ませんし、農家さんにとっても除草作業を見送るような天候ではありません。

そうは言っても、カメラを持っていろいろ撮影する暇はなく、除草作業に集中しました。 保田先生が試作機に搭載可能なビデオカメラを準備してくれました。 早速カメラを取り付けて除草開始しましたが、カメラを搭載した全体像を撮影し忘れました。 残念!
次回撮影して報告します。

試作機に搭載して動画撮影出来るので、搭載位置とアングルを調整してブラシのたわみ具合や稲との接触の様子など、いろいろ撮影したいと話し合いました。 次回以降が楽しみです。 皆様からのご意見・ご要望などもお聞かせいただけると参考になります。

下図は、試作機搭載カメラの映像です。 見学者は皆無で、先生と二人だけの除草試験になりました。
2台の車の間に見えるのが発着プラットホームです。

スナップショット- 1
 
試験後、先生の研究室で動画を確認し、長時間の動画から試験開始直後の動画を切り出しました。 直進中にキュイン キュインと言った少々耳障りな音が聞こえますが、内側と外側のブラシローラーの回転速度を交番制で変化させて田圃表面に対するスリップ量を増やす時に減速機が発する音です。 除草の仕事をしている音と言えると思います。



 一通りの試験と展示を終えたら、減速機メーカーに送って損耗の度合いを確認してもらおうと考えています。
 
 
関連記事のインデックスはこちら → 2014 除草試験インデックス


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2014 除草試験 2

2回目(移植9日目)の除草試験の様子です。
発電機に3kgの錘(ダンベル)を結びつけて前後バランスを改善し、後部が下がらなくなりました。 ブラシに絡む稲わらも少なく、安定して実験が出来るようになっています。

それでも、デッキに稲わらを跳ね上げない工夫や、前年の稲株がブラシに刺さると抜け難い点が気になります。 4時間の自律走行を考えると何らか対策を講ずる必要を感じます。 次回までにファームウェアを調整してスリップ量を増やしてみます。

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除草試験の見学をご希望の方がいらっしゃいましたら、お問い合わせ下さい。

関連記事のインデックスはこちら → 2014 除草試験インデックス


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歯飛び対策結果

 試作機について、歯飛び対策2 、 夏~秋の実験は? でお伝えした対策を行い、田圃にお邪魔して対策結果を確かめました。 台風4号の接近を警戒して、急いで泥水対策を行っての実験です。

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結果は、まあまあと言ったところです。 モーター付近のアルミアングルを持って、ブラシローラーをぶら下げるように田圃に入れます。 回転中のブラシ先端が泥に接触してもほとんど手ごたえに変化無く沈んでいきます。 回転するブラシの力で、ブラシローラーが進行方向に移動しますが、角度にしてせいぜい15度程度、そのまま手持ちで平行移動すると小さな雑草を水面に掻き上げながら泥を巻き上げつつ移動します。 水が濁っているのでわかり難いのですが、ブラシ先端は5cm程田圃の土に差し込まれているとと思います。 ブラシローラー型水田除草ロボットの可動域としてはこれ位の深さだろうと思います。 田植え後3週間の稲は大丈夫そうです。

稲の無いところで、さらに数センチも沈めると断続的に歯飛び音がします。 安心とは言えないまでも、これなら旋回動作や除草用の速度制御パターンをいろいろ試してみれると思います

試走3: 田圃を走行の実験の際に、走行方向が定まらず迷走していると言った感想を聞かせてくれた方もいらっしゃいますが、歯飛びを気にして田圃の土に先端を沈ませられずに実験していたために田圃面とブラシローラのスリップが不安定だった為と考えています。 残り5輪の製作を進めて実験に挑みます。


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ブラシローラー制御パターン

 ブラシローラー型水田除草ロボットのブラシローラーは、推進と除草と言う2つの機能を実現させる必要があります。 田圃の硬さにもよりますが、全てのブラシローラーを同時に空転させると、ブラシ先端が通る田圃面は泥水に満たされた溝となって推進力を失うと考えています。

全幅

独立に速度制御可能な6個のブラシローラーを左右3個づつ2組に分け、3個のブラシローラーの回転速度を刻々と変化させることで、推進と除草の機能を実現しようと考えています。 一定の速度で走行中にブラシローラーの回転速度を変化させるため除草効果にムラが出来ますが、その差を小さく抑える工夫も必要です。


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上図の右側のようにブラシがたわんだ状態では田圃とブラシ先端のスリップが小さく推進力を持っていると期待出来ますが、左のように田圃面を離れた状態では推進機能を期待できません。 また、ブラシが通過した後に出来る溝を次のブラシが通過する時にはほとんど推進力を持たないと考えています。

一方で除草機能に注目した場合には、上図左側の時に最も強い除草作用が期待できそうです。

ブラシローラーの速度は次の3つの期間を切り替え、走行速度と一致する期間を短く抑えたいと考えています。
1. 走行速度よりも低速で、制動方向にブラシをたわませる期間
2. 走行速度よりも高速で、加速方向にブラシをたわませる期間
3. 最高速度でブラシをスリップさせる期間

田圃の硬さによってブラシのたわみも様々と予想されることから、実現可能な範囲で予め沢山の制御パターンを準備して、実際の田圃で試した上で適用する制御パターンを決定したいと考えています。


水田除草」はブラシローラー型水田除草ロボットの開発を紹介しています。


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