ブラシローラーの耐久試験について、まとめます。 リンク(青色文字)と合わせてご覧下さい。

経緯:
実際に広い田圃で実験を行うブラシローラー型水田除草ロボットの全体試作を前に、ブラシの耐摩耗性とハブにブラシを固定する方法が適切なのか確認する必要があった。

目的:
実際の走行を想定した速度と負荷で、24時間 x 28日間ブラシを回転させて摩耗の様子を観察し、固定部分にガタが生じないかを確認する。

方法:
耐久試験用の容器を製作し、田圃の泥水と負荷ブラシに先端を当てながら全体試作機の想定速度でブラシローラーを連続回転させる。 ブラシローラーの駆動装置は最初の試作の駆動部及びフレームを使う。 この試験を一日24時間、28日間(合計672時間)行いながら観察する。
672時間は、およそ4年分の試験になると考えている。 (一日8時間 x 21日 x 4年)

結果:
開始3日目に、2種類準備したハブにブラシを固定する方法の内一方にガタが認められた。 ガタの無い固定方法に統一して試験を続けた結果、28日間後にもガタが認められず問題ないと考えられる。
ブラシ先端の摩耗については、負荷ブラシの影響で先端が尖るように摩耗するが、実際の圃場とは異なる結果と予想される。 長さ方向の摩耗は3mm程度であった。
実験の目的に無かったが、ブラシが根元から折れて脱落する現象が発生した。 13日目、18日目、21日目、27日目に各々1本が折れて脱落していた。 来年の実験期間中に脱落する可能性は低いと思われるものの、実際の田圃では広範囲にブラシを散乱させてしまい、回収が困難と考えられることから、対策が必要である

詳細:
耐久試験容器 ブラシローラーの耐久試験容器

2011年実験経過(ほぼ毎日水と泥を追加、一旦停止しガタ確認)
11月29日 10:00 実験開始 ブラシローラーの耐久試験1
11月30日 13:30 ブラシ先端の軌跡を修正 ブラシローラーの耐久試験2
12月01日 16:30 負荷ブラシを追加
12月02日 11:00 2種類の固定方法の内一方にガタ確認 ブラシローラーの耐久試験3
12月03日 18:00 正常 先端に摩耗が見られる
12月04日 16:30 正常
12月05日 11:00 正常
12月06日 11:00 正常
12月07日 12:30 正常
12月08日 15:45 負荷ブラシ交換 ブラシ先端の摩耗約2mm ブラシローラーの耐久試験4
12月09日 11:00 正常
12月10日 16:40 正常
12月11日 休日  連続運転 給水及びガタ確認未実施
12月12日 11:00 一本折れて脱落 ブラシローラーの耐久試験5 13日目
12月13日 10:20 7本正常 長さは変わらないが先端が尖りだす
12月14日 11:00 7本正常
12月15日 10:30 7本正常
12月16日 08:40 7本正常
12月17日 11:00 2本目折れて脱落 ブラシローラーの耐久試験6 18日目
12月18日 休日  連続運転 給水及びガタ確認未実施
12月19日 11:00 6本正常  19:50 6本正常
12月20日 14:00 3本目折れて脱落 ブラシローラーの耐久試験7 21日目
12月21日 09:00 5本正常
12月22日 14:20 5本正常
12月23日 休日  連続運転 給水及びガタ確認未実施
12月24日 10:30 5本正常 負荷ブラシの当たりを調整
12月25日 休日  連続運転 給水及びガタ確認未実施
12月26日 10:30 4本目折れて脱落 ブラシローラーの耐久試験8 27日目
12月27日 10:30 4本正常
12月28日 16:00 4本正常 耐久試験終了

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ブログ「水田除草」はブラシローラー型水田除草ロボットの開発を紹介しています。