私は様々な農家さんの意見を聞いて、全てを参考にしたいと考えています。

除草剤を使う農家さんの意見も重要です。 有機栽培、自然栽培、減農薬(特別栽培米)、直播、多様な栽培方法を採用する全ての方々のご意見を伺い、水田除草機械を作りたいと思います。

--------------------

 除草期間の田圃を見学しながら農家さんからお話を聞くと、田圃毎に大きな違いがあるんだと思い知らされます。

面積の違いは見た目でわかりますが、硬い/柔らかい、深い/浅いと言われても最初は同じことを言葉を変えて表現しているのだと思っていました。 田圃を歩いて見ると違うんです。 足を入れるときに沈降速度が速いとか足を抜きやすいと言った違いを硬い/柔らかいと言い、深い/浅いは長靴のどこまで沈むかの違いと考えて良さそうです。 その違いは乗用型など重量のある除草機械を年に何回入れられるかに関係し、限度を超えると秋にコンバインが抜かるんで収穫に支障をきたすそうです。

田植えの準備で田圃を耕し、代掻きを行って表層の土をより細かく砕き、出来るだけ均平(凸凹なく平らに、かつ水平に)均すのですが、大きな田圃になるほど難しくレーザーを使ったトラクターをもってしても水を張ると土が出ている所があったりします。 さらに風が吹かれて水が移動し土が運ばれて凸凹具合が変わってしまうようです。(風の影響で均平度合いが悪化することもあるようです。)

地域毎に異なる平均気温や降水量と風、湿度、さらに年間、月毎のバラツキの他、昨年まで目立たなかった雑草が突然大量発生することもあるようで、農家の皆さんは各々田圃の様子を見て変化に気づき、経験に基づき経済的な方法で対処するようです。 昨年の経験を元に毎年なんらかの改善や工夫をするそうです。

 雑草対策も様々で、有機資材を上手に使って作るトロトロ層、深水管理、微生物を使った対策、収穫後の耕転などですが、田圃の硬さや降雪、春の乾燥具合などによって採用出来ない手法もあり、地域毎にさらには農家さんの考え方によって正解が異なり、個々の責任で取捨選択と工夫を続けていると言ったところのようです。

銘柄や生産地の数に、栽培方法や田圃の条件などを掛け算して、数え切れないほど多様なお米があるのだと思います。


ブログ「水田除草」はブラシローラーによる水田除草ロボット開発に挑戦しています